不動産投資の世界には「立地がすべて」という格言があります。少し大げさに聞こえるかもしれませんが、立地は物件の収益力を左右する最大の要素と言っても過言ではありません。
物件の設備やデザインはリフォームで改善できますが、立地だけは購入後に変えることができません。にもかかわらず、初心者は利回りの数字に目を奪われ、立地の分析がおろそかになりがちです。
この記事では、立地選びで初心者がやりがちな失敗と、賃貸需要の見極め方を詳しく解説します。
表面利回り15%に惹かれて、人口減少が著しい地方の物件を購入。当初は満室だったものの、退去が発生するたびに次の入居者が決まらず、1年で空室率50%に。高利回りどころか大赤字になりました。
駅から徒歩5分という条件だけで購入を決定。しかしその駅は1日の乗降客数が少ないローカル線の駅で、周辺にスーパーやコンビニもない不便な立地。「駅近」であっても駅そのものに利便性がなければ、賃貸需要は期待できません。
「将来この付近に大型商業施設ができる」という情報を信じて購入。しかし計画は延期に延期を重ね、最終的に白紙に。将来性を見込んで割高な物件を買ってしまい、現状の賃貸需要では採算が合わない状況に陥りました。
立地を評価する際は、利便性・将来性・賃貸需要の3つの軸で分析しましょう。
| データ | 情報源 | |--------|--------| | 人口動態 | 総務省統計局、各自治体の統計情報 | | 地価動向 | 国土交通省の地価公示・地価調査 | | 空室率 | LIFULL HOME'S 見える賃貸経営、TAS-MAP | | 再開発計画 | 各自治体の都市計画情報 | | 犯罪情報 | 各都道府県警察のWebサイト | | 乗降客数 | 各鉄道会社の公開データ |
購入1年後の実態
購入1年後の実態
表面利回りは物件Aの方が高かったものの、実際のキャッシュフローでは物件Bが圧倒的に上回りました。立地が賃貸経営の成否を左右する典型的な例です。
立地分析を初めて行う方のために、具体的な手順を紹介します。
ステップ1:大枠のエリアを絞る まず、自分がアクセスしやすく、土地勘がある地域を候補に挙げましょう。自宅から片道1時間以内で通えるエリアが理想です。物件を直接確認したり、管理会社と打ち合わせしたりする際に、遠方だとフットワークが重くなります。
ステップ2:人口データで候補を絞る 候補エリアの人口推移を確認し、人口が増加または横ばいのエリアを優先します。人口減少が著しいエリアは、たとえ利回りが高くても空室リスクが大きいため、初心者は避けるのが無難です。
ステップ3:現地を歩いて最終判断する データだけではわからない情報が現地にはあります。駅から物件までの道のりを実際に歩き、コンビニやスーパーの有無、街灯の明るさ、住民の層、周辺物件の入居状況(洗濯物が干してあるか等)を自分の目で確認しましょう。
エリアを選定する際は、以下の項目を必ず確認しましょう。
エリア選定の判断に役立つツールと記事を紹介します。
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立地は不動産投資において唯一「後から変えられない」要素です。利回りの高さだけに目を奪われず、利便性・将来性・賃貸需要の3つの軸でエリアを冷静に分析しましょう。
特に初心者のうちは、利回りが少し低くても賃貸需要が安定しているエリアを選ぶほうが安全です。空室リスクが低い物件は、精神的にも余裕を持って賃貸経営を続けられます。長期的な視点で、入居者に選ばれ続ける立地を見極めることが成功の鍵です。
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