東京23区は日本最大の賃貸市場であり、約970万人が暮らす巨大な住宅マーケットです。2025年時点でも転入超過が続いており、賃貸需要の底堅さは他都市と一線を画します。ただし、23区内でもエリアごとに賃料水準・空室率・入居者属性は大きく異なるため、区単位での需要分析が投資判断には欠かせません。
都心3区を中心とした単身者需要の強いエリアでは、高い賃料水準と安定した入居率が特徴です。外資系企業やIT企業のオフィスが集中し、高所得単身者の住居需要が厚くなっています。
| 区 | ワンルーム平均賃料 | 空室率目安 | 主な需要層 | |---|---|---|---| | 港区 | 12.5万円 | 3.5% | 外資系勤務・経営者 | | 渋谷区 | 10.8万円 | 4.0% | IT・クリエイティブ | | 新宿区 | 9.2万円 | 4.5% | 外国人・サービス業 | | 目黒区 | 9.5万円 | 4.2% | 若手専門職 | | 中野区 | 7.5万円 | 5.0% | 学生・若手社会人 |
港区や渋谷区は賃料が高い分、物件取得価格も高額になるため、表面利回りは3.5〜4.5%にとどまるケースが多くなります。一方で空室リスクが低く、資産価値の維持力が強い点が投資としての魅力です。
表面利回り・実質利回りをかんたんに計算できます
利回りシミュレーターで今すぐ計算してみるファミリー層の賃貸需要が強いエリアでは、2LDK〜3LDKの物件に安定した入居が見込めます。子育て支援の充実度や学区の評判、公園・商業施設の利便性が需要を支えています。
| 区 | 2LDK平均賃料 | 空室率目安 | ファミリー世帯比率 | |---|---|---|---| | 江東区 | 18.5万円 | 4.0% | 約42% | | 板橋区 | 12.8万円 | 5.5% | 約38% | | 練馬区 | 12.0万円 | 5.8% | 約40% | | 足立区 | 10.5万円 | 6.5% | 約37% | | 葛飾区 | 10.2万円 | 6.8% | 約39% |
江東区は豊洲・有明エリアのタワーマンション開発が進み、子育て世帯の流入が続いています。板橋区・練馬区は都心へのアクセスと住環境のバランスが良く、堅実なファミリー需要が見込めます。
東京23区全体では2025年も約6万人の転入超過を記録しました。特に注目すべきは以下の点です。
投資判断において利回りの比較は重要ですが、賃料水準だけでなく物件取得価格との関係で評価する必要があります。
| エリア区分 | 代表的な区 | 表面利回り目安 | 特徴 | |---|---|---|---| | 都心部 | 千代田・中央・港 | 3.5〜4.5% | 低利回りだが資産価値安定 | | 副都心部 | 新宿・渋谷・豊島 | 4.0〜5.0% | バランス型 | | 城東エリア | 墨田・江東・台東 | 4.5〜5.5% | 再開発で資産性上昇中 | | 城西エリア | 杉並・世田谷 | 4.0〜5.0% | 住環境重視の安定需要 | | 城北エリア | 板橋・北・足立 | 5.5〜7.0% | 高利回りだが空室注意 |
城北エリアは利回りが高い反面、空室率も高めに推移する傾向があります。利回りの数字だけでなく、空室率・家賃下落リスクを加味した実質利回りで比較することが重要です。
毎月の収支とキャッシュフローをシミュレーションできます
キャッシュフロー計算で今すぐ計算してみる東京23区で賃貸投資を検討する際には、以下の視点を持つことをおすすめします。
単身者向けは駅徒歩が命: ワンルーム投資では駅徒歩7分以内が入居率を大きく左右します。徒歩10分を超えると賃料が10〜15%下落する傾向があります。
ファミリー向けは生活利便性: スーパー・学校・公園の近さがファミリー層の物件選びの決め手になるため、周辺環境の調査が不可欠です。
再開発エリアの見極め: 再開発計画があるエリアでは将来的な資産価値向上が期待できますが、計画の進捗状況や完成時期を慎重に確認する必要があります。
東京23区の賃貸需要は全体として堅調ですが、区ごとに入居者属性・賃料水準・利回り特性が大きく異なります。投資目的に応じて、資産価値重視なら都心部、利回り重視なら城北・城東エリアと、戦略を明確にした上で物件選定を行いましょう。エリア比較ツールを使えば、複数エリアの投資指標を並べて比較できます。