松山市は人口約51万人を擁する四国最大の都市です。愛媛県の県庁所在地として行政・教育機能が集中し、道後温泉という観光資源も持つ多面的な都市です。
四国の中では高松市と並ぶ投資候補地ですが、新幹線がなく本州へのアクセスは空路(松山空港)が中心となる点が高松市との大きな違いです。
愛媛大学は城北キャンパスに約8,700人の学生が在籍しており、四国最大の国立大学です。キャンパス周辺の道後樋又・持田エリアは学生向け賃貸物件が集中し、毎年安定した入退去サイクルが見込めます。
学生向け1Kの賃料は2.8万〜3.8万円が相場です。国立大学であり統廃合リスクは低く、安定した需要源として評価できます。
松山大学は愛媛大学に隣接する私立大学で、約5,500人の学生が在籍しています。両大学のキャンパスが近接しているため、周辺エリアの学生需要の厚みが増しています。
| エリア | 1K賃料目安 | 物件取得価格 | 表面利回り目安 | |--------|-----------|------------|-------------| | 城北キャンパス周辺 | 2.8〜3.8万円 | 250〜500万円 | 9〜14% | | 持田町周辺 | 3.0〜4.0万円 | 300〜600万円 | 8〜12% | | 道後樋又周辺 | 3.0〜3.8万円 | 250〜500万円 | 9〜13% |
愛媛大学・松山大学合わせて約14,000人の学生需要は、松山市の賃貸市場において非常に大きな存在です。
大街道・銀天街は松山市最大の繁華街であり、商業施設・飲食店・オフィスが集まるエリアです。伊予鉄道の大街道停留所を中心に、単身ビジネスパーソンや飲食業従事者の賃貸需要があります。
1Kで3.5万〜4.5万円、1LDKで5.0万〜6.5万円が賃料相場の目安です。松山市内では最も賃料が高い水準ですが、空室率は低い傾向にあります。
繁華街に近い物件は利便性で入居者を引きつけやすい一方、騒音や治安面での懸念から敬遠される場合もあります。ターゲット層を明確にした物件選定が重要です。
伊予鉄道は市内電車(路面電車)3路線と郊外電車3路線を運行しており、松山市の公共交通の柱です。
| 路線 | 主要区間 | 1K賃料目安 | 投資適性 | |------|---------|-----------|---------| | 城南線 | 松山市駅〜道後温泉 | 3.0〜4.0万円 | 高い | | 城北線 | 古町〜平和通一丁目 | 3.0〜3.8万円 | 中〜高 | | 大手町線 | 松山駅前〜古町 | 3.0〜3.5万円 | 中程度 |
郊外電車の高浜線(松山市駅〜高浜)、横河原線(松山市駅〜横河原)、郡中線(松山市駅〜郡中港)は、沿線に住宅地が広がります。松山市駅から2〜3駅圏内であれば賃貸需要がありますが、郊外に進むにつれて需要は薄くなります。
道後温泉は日本最古の温泉の一つとして年間約100万人の観光客が訪れます。2018年の住宅宿泊事業法(民泊新法)施行以降、道後温泉周辺での民泊運用が注目されています。
| 項目 | 内容 | |------|------| | 規制 | 松山市の民泊条例を確認(住居専用地域の制限等) | | 稼働率 | 観光シーズン(春・秋)は高稼働、閑散期との差が大きい | | 賃料比較 | 通常賃貸の1.5〜2倍の収入可能性(稼働率次第) | | 管理コスト | 清掃・リネン交換・ゲスト対応の手間とコスト |
民泊は通常の賃貸投資と比較してリターンが高い可能性がある一方、運営の手間と規制リスクが大きいため、不動産投資初心者にはハードルが高い選択肢です。
| エリア | 1K賃料目安 | 表面利回り | 需要の安定性 | 出口戦略 | |--------|-----------|----------|------------|---------| | 大街道周辺 | 3.5〜4.5万円 | 6〜8% | 高い | 中程度 | | 大学周辺 | 2.8〜3.8万円 | 9〜14% | 高い | 中程度 | | 道後温泉周辺 | 3.0〜4.0万円 | 7〜10% | 中程度 | 中程度 | | JR松山駅周辺 | 3.0〜3.8万円 | 8〜10% | 中程度 | 中程度 |
松山市は愛媛大学・松山大学の約14,000人の学生需要と、繁華街・行政機能による安定した賃貸市場を持つ投資先です。道後温泉の民泊需要も可能性がありますが、まずは通常賃貸での堅実な投資を軸に据えるのが得策です。利回り計算ツールで物件ごとの収支を試算し、シミュレーションツールで長期保有時の収支を確認しましょう。