不動産M&Aの仕組み
不動産M&Aは、不動産を直接売買するのではなく、不動産を保有する法人の株式(または持分)を売買することで、実質的に不動産の移転を実現する手法です。
通常の売買との違い
税務上のメリット
法人の株式を売買する形態のため、不動産の所有権移転は発生しません。このため、登録免許税や不動産取得税がかからない点がメリットです。
簿価の引き継ぎ
法人内の不動産は簿価のまま引き継がれるため、含み益に対する法人税の課税タイミングを先送りできます。
リスクと注意点
簿外債務のリスク
法人を丸ごと引き受けるため、把握していない債務(簿外債務)が存在するリスクがあります。
デューデリジェンスの重要性
法人の財務状況、税務申告の適正性、契約関係、訴訟リスクなど、包括的な調査(デューデリジェンス)が不可欠です。
法人の維持コスト
法人を取得した後も、法人住民税の均等割や決算・申告の費用など、法人の維持コストが発生します。
実施の流れ
秘密保持契約の締結、基本合意、デューデリジェンス、最終契約、株式譲渡・決済という流れで進みます。専門家(弁護士、税理士、公認会計士)の関与が不可欠です。
不動産M&Aは大規模な取引で用いられることが多い手法ですが、中小規模の投資でも活用される場面が増えています。